The Traditional Fly Fishing Next 18
チェリーサーモンフライ
チェリーサーモンは日本においてほとんどの場合、ハイウォーターの釣りが多く、大きいフライが多用されてきた。
有名のところでは、ブラックフェアリー、アクアマリン、スティングレィなどがあげられるが、昔からあるウイリーガン、モンローキラー、サンダー&ライトニングなどのフライでもよく釣れる。
ただし、ファーストランでハイウォーターで効果的であり、水が濁りチェリーサーモンの警戒心が薄く、攻撃的に大胆にフライを追う時期である。
ルアーが効果的なころである。遡上して間もないチェリーサーモンは初めて河川で目にしたキラキラ光るフライやピカピカした魚の形をしたルアーや大型のストリーマーに興味津々である。
以前は私も大きなフライを使ったが、今はあまり使わなくなった。
低水温、濁りのときはあまり釣りに出かけなくなったからだが、ハイウォーターの時でも確率を考えるとそれほど大きなフライではない方がいいと感じたからである。
ファーストランでハイウォーター・・・・。
季節が進み、川に入ってから時間のたったチェリーサーモンの方が、季節が進めば進むほど多いのである。ウェットフライの原則、低水温、濁り、ドラッグの釣りを行うわけだから、大きなフライでも釣りにはなるが、山女魚に変わろうとしている個体の方が、多いのなら、フライサイズは落とした方がいいし、光り物(フラッシャブーなど)も控えた方がいい。
川に入り、時間が経つと臆病になると言われているが、濁りなどで視界が悪い状態から視界があけて、チェリーサーモンにとって、やけに明るく見えるようになるから臆病になったのではないかと思われるのだと思う。
魚に限らず、警戒して臆病になるはずだ。
フライ選択はいつも、水量と水温で決まる場合が多い。
視界は開け太陽光線も入り込み他も見えるが、チェリーサーモンも他から見えるようになる。
そのため、チェリーサーモンの行動半径や補食半径はおのずと小さくなると考えられる。
流れが緩ければ緩いほどチェリーサーモンはフライを見据え、速ければ速いほど大胆にフライをとらえる。
なぜなら、流れはフライのあらを隠し、フライを動かし、魅力的にチェリーサーモンに届けてくれる。
フライは流れを見方にしないと動かないし動けない。テンションを失い沈んでしまえば、生命感がなくなる。
リトリーブという方法もあるが、あえて、チェリーサーモンはドリフトに拘りたい。
チェリーサーモンのフライを考えた時、ヤマメだったころの餌はほとんどが保護色だったと思う。チェリーサーモンフライが目立つ必要がないとも考えられなくはない。
補食対象は決して見えやすく目立ってはいないはずだ。
そんな生物は毒を持っていて食べられないか、絶滅していると思う。
余談であるが、多くの魚はフグを食べない、一度口にはするが吐き出してしまう。
チェリーサーモンはわからないが、ニジマスはフグ毒を混ぜた餌は味覚刺激により、フグ毒を感知して吐き出す。
厳しい河川生活のあと、海洋の生活を強いられ河川に遡上したチェリーサーモンは子孫を残すために勝ち残ったエリート集団だ。
そうやすやすとは姿を見せないはずである。
なぜ、渇水になると小さなフライが効果的なのだろう?
やはり、警戒心、食性、行動における生理、いろいろな根拠があるはずだが、わからない。
小さな目立たない毛鉤は、水が少なく綺麗にすんでくるに従い、河川生活に馴染んだチェリーサーモンが釣れるのはまぎれもない事実である。
色について考えると難しい。しかし、考えなくてはならない。
そんな難しさも楽しみのうちではないか・・・・・。
上のフライは4月後半から5月上旬までよく使うフライサイズである。
サイズはフックによって様々なので、長さで言えば4、5cmである。
下のフライは水がキラキラ輝いているローウォーターの時に使うフライである。
こちらは小さなフライは1cm程度である。それを下回るときもある。
しかし、釣り方によってはこの限りではないと付け加えておく。
チェリーサーモンに時期、時間、タックル、ラインシステム、フライサイズなどいろいろなものを合わせているのだから、縛り付けるマテリアルぐらいは好きなものを使いたい。
自分の満足するフライで、獲りたい。
こう思うのは、私だけなのか・・・・・。
2014.4.15
[12回]
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