The Traditional Fly Fishing NEXT 17 フライの動き
フライの動きを考えてみる。
フライにはおとなしく泳ぐフライと派手に泳ぐフライがある。タイイングにおいて泳ぎを決めるわけだが・・・・。
もちろん使うマテリアルやフックでも変わる。
テールはどうだろう??
テールを考えてみる。
縛り付ける量と長さ、そしてもう一つ固さ・・・・。
短く、厚く、固いマテリアル・・・。
テール自体は動きにくい。
しかし、このテールを持ったフライはきびきび動く。
長く、薄く、柔らかいマテリアル・・・。
テールの動きはよく動く。しかし、フライの動きはおとなしい。
フライの動き(フライ全体)も含めて、まず考えなくてはならないのが、テールである。
サーモンフライやオリジナルフライを巻くときに、テールですべてが決まってしまうと思うのは、わたしだけだろうか・・・・?
格好よく巻くには、フックの形である程度決まってしまうのだが、今回はフックは考えないで話を進めたいと思う。
動くマテリアルとして、代表的なものはマラブー・イーグル・最近流行のオーストリッチなどがあげられる。スペイコックやヘロンといったものやまだまだ多くのマテリアルがあるが・・・・。
しかし、このマテリアルを厚く、短く巻いたらどうだろうか・・・・???
ストークからはえているフリューやファイバーは確かに動くが、テール自体の動きはそれほど動かない。ファイバーだけを短くし縛り付けたら、ほとんど動かない。
しかし、フライ全体動きは不規則な動きを演出する。
フリューやファイバーを別に考えると難しくなるので、わかりやすく説明するため、ラビットのゾンカーテープで考えてみる。
ゾンカーテープの皮をカッターなどで削ぎ落とし薄くして使われる方も多いと思うが、その行為はテールをアピールするには最高のテクニックである。まして長くつければテールはよく動く。フライ全体の動きとしてはおとなしい。
逆に、硬い皮をそのままにして、短く巻けば、テールの動きはそれほどでもないが、フライ全体の動きはきびきびしたものになる。
ゾーカーを巻く場合、それらを考え、巻けば、お望みの動きになるはずである。
これは実験済みなので、試していただきたいと思う。
それと同様な考えで、フライの動きを考えて見ると意図する動きを持つフライを巻けると思う。
ここでは、フライの動きを考えるということで話を進めている。テールやウィング・スロートという、各部位を考えているわけではない。
それともう一つ、ウェイトは入れない、フックだけの重さである。
私はウェイトを入れないがウェイトを入れることによって、不規則なフライの動きを演出できることも付け加えておきたいと思う・・・・。
今回、取り上げたいのが、サーモンフライの中でも異色であるグラブパターンとシュリンプパターンである。
グラブパターンは、テールのないものもあれば、短いテールを持つものもある。3段階に巻いたハックルは互いに開閉し合い、互いに干渉する。取り付けるマテリアルでも変わるが、開閉動作の動きと短いテールの独特の動きが古くからサーモンをはじめ、多くの魚達を狂わせたのではないかと考えられる。
それと反対の開いた長めのテールを持つシュリンプパターンはやはりテールも含め、何段階かに取り付けられたハックルの開閉動作と長く持つテールのこちらはややおとなしい動きが、状況によって、魚達を狂わせたと考えている。
この二つのパターンを使い分けることができれば、魚の顔はいつも見られるのではないか・・・。
この冬から、通い始めた長野県犀川でも抜群の威力を発揮したフライたちである。
もっとも、狙っている80や70オーバーのトロフィー達には出会っていないが・・・・。
これらのモンスターは存在するが、絶対数が少ない。獲るまでは通う覚悟でがんばっている次第である。
ローカルフライを考える中で、理解していなければならない動きの一つを今回はは考えてみた。
2013.12.7
[6回]
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