The Traditional Fly Fishing NEXT 9
サクラマスの遡上一般的には春を迎える頃に生まれた河川に溯上を開始する。
河川によっては正月の寒い時期に溯上する場合もあるが、短い河川は9月鮭の溯上時期に婚姻色を纏い溯上する個体もある。
河口付近に到達したチェリーサーモンは雪解けの増水、降雨の増水を待って河にに溯上する。
河口が大きく開き汽水域が広い河川では潮位が高い時に回遊しながら待機して早くなった流れに逆らい溯上を開始する。
母川を見分けるのは匂いと言われているので、北に向かい回遊したチェリーサーモンは一度母川を通り過ぎて南下してから母川の匂いを頼りに溯上すると言われている。
溯上したチェリーサーモンは産卵出来る場所を求め何10キロもの距離を上流に向けて移動するのだが、渇水だったり、溯上出来ない水位の場合、淵や大きな深い瀬でじっと待ち再び降雨による増水などで再び溯上を開始する。
河川残留型のヤマメと違いチェリーサーモンは子孫を残す為に河川に戻り産卵場所を目指し溯上するのであるから、一般的には同じ場所に固執している訳ではなく出来る限り上流を目指す。
例えば、初夏を迎え水温が上がり溶存酸素が少ない時、淵の底でじっとして増水になり溯上出来る水位まで待ったり、酸素量の多い流れの早い瀬に入る場合もある。色々な諸条件によって(水温・水位等)溯上を止めざる負えない場合以外は溯上するが、チェリーサーモンは臆病で有るし、警戒心が強い魚なので、物音、物陰等、色々な物理変化にも敏感だ。
色々な外的要因で溯上を始めたり(川の濁りはチェリーサーモンの警戒心を解く)、はたまた止めたりする(クリアーな水と渇水はチェリーサーモンの警戒心を煽る)
河川に残留した居残り組のヤマメが生息する場所迄、溯上を続けると考えられている。
チェリーサーモンは一か所に留まらないと言うことである。
個体によっては一気に何キロも上流に2〜3日で溯上(河川に水が豊富にありチェリーサーモンの溯上を妨げない。)る個体もいればゆっくりと河口付近から汽水域をゆっくりと溯上していく個体もいるので早く河川に溯上したからと言って上流に居るとは限らず、河川の中では追い越したり、追い越されたり色々なケースが発生していると考えられているが、産卵場所、到達地点は皆一緒だ。
河川によっては何本も支流がある場合は本流を離れ、生まれた支流を溯上して産卵場所を目指す。
河川を溯上するにつれて次第に生殖腺が発達していき春に溯上したチェリーサーモンは秋の産卵まで河川で過ごす。
鮭科魚類の中で最も溯上から産卵までの期間が長いのはニジマスの降海型のスチールヘッドだ。 春から夏に溯上して翌年の春までじっと耐えて産卵する。
チェリーサーモンとの大きな違いは産卵後、弊死せず河川で餌を取り回復して海に帰り、再び産卵のために河川に戻ってくる。
Hair wing flies自分の好みと憧れ、思い入れ、なりきりで、フリーファイバーウィングフライを好んで使った時が多々、あった。ビルドでマテリアルを積んだり、マリードウィングににならないように右ウィング、左ウィングを混ぜて使ったり、粘着力悪いマテリアルを使いウィングがくっつかないように工夫した時もある。
ある時は、ウィング材のフリューをワイヤーブラシでいじめて、粘着力をなくしたり、巻き上がったフライを櫛やブラシでとかしたり、いろいろなことを試して楽しんでいた。
なぜ?って、それは、ウィング自体、水流を受け、生命感を出す仕事がしてほしかったからである。
ある時、ヘアを使えば、簡単なのではと思い、いろいろなヘアを使い、イメージのままフライを巻いた。
リス、牛のしっぽ、たぬき、きつね、ヤギ、クマ、いろいろなヘアを使ってタイイングを楽しんだ。
本場のサーモンリバーも、フルドレスサーモンフライより、使用頻度がかなり多い。というか、実釣では、ほとんどと言ってもいいくらいヘアウィングフライである。
このヘアウィングフライの戦闘能力にも驚かされた。
上手に縛り付けたヘアウィングの中を、水が通るときに、激しくはない小さなヘアの動きがチェリーサーモンをだましたのだろうと確信する。
多くのチェリーサーモンを狂わせたヘアウィングフライもいくつかあった。
ここでわかったことは、ウィング材のヘアは多くは使ってはならないということである。
一見貧弱に見えるヘアウィングであるからこそ、水流を受け、水を通し、生命感をたっぷり演出したのではないか・・・・。
マラブーやイーグルなど柔らかいフェザーを使ったフライも、同様、つけ過ぎには注意である。
もちろん、ロォーウォーターでの釣りであるから、フライサイズは小さい。#6〜#14までを好んで使った。
フライボックスに忍ばせておきたいヘアウィングフライは、モンローキラーとミッキーフィンと数本のオリジナルである。
しかし、今は手間のかかる、フリーファイバーウィングフライばかりを使っている。
それはこだわり・・・・。
好きなフライで狙った獲物を釣りたい、その思いだけである。
2013/7/30
[10回]
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